加飾技法

蒔絵

漆を塗った表面に漆で模様を描き、金や銀の粉を蒔く伝統技法です。これは日本を代表する漆技法のひとつです。 

蒔絵には、平蒔絵(平面にコラージュしたような模様)、研出蒔絵(模様の磨き出し)、高蒔絵(盛り上げ加飾)、肉合蒔絵(盛り上げから平面に流れるような加飾)などの特別な技法があり、目的に応じて使い分けられます。螺鈿、平文(切った金銀板の象嵌)、卵殻技法などの加飾も蒔絵職人が担当します。

MakiE2.JPG
MakieSuzanneRoss.JPG
MakiE1.JPG
Makie3.jpg


沈金(ちんきん)

 

沈金は漆塗の表面を沈金刀で線彫りした部分に漆を擦り込み、そこに金箔または金粉を埋める加飾技法です。通常、線や溝を彫る時は先端が丸い沈金刀を使いますが、浅く広い部分や深い溝を彫る時は違う形の沈金刀を使います。彫った溝に金、銀、または色漆を層になるように埋め、表面を平らに研ぎ出すという、沈金を発展させた表現もあります。輪島ではこの技法が非常に高いレベルにまで達しています。

Chinkin1.jpg
SuzanneRossUrushi.jpg